事件は、あの中庭で起きた。

アンコールワットの回廊を抜けた先。芝生が広がる、あの有名な中庭だ。セルフィーを構えるアニキの後ろに、見事な五重塔がそびえる。絶好のロケーション。絶好のお客様。9月にシェムリアップへ来てくれた、大人2名・子供2名のご家族ツアーである。
アニキ、正直に告白する。写真、思いっきり自分が真ん中に写ってしまった。「アニキが目立ってごめんなさいw」。もう本当にその通り。でも撮り直す気は起きなかった。だってこの日は、それくらい楽しかったのだ。
最強の中学生、爆誕。

今回のツアー、主役は間違いなくこの2名の中学生だった。アニキ、正直なめていた。「中学生か、遺跡とか興味あるのかな」なんて思っていた。甘かった。
彼らの思考力、只者じゃない。アニキの説明に対して、ただ「へえ」で終わらない。自分の頭で考えて、疑問をぶつけてくる。そして最先端のテクノロジーを、まるで手足のように使いこなすスキル。もはや光の速さ。アニキが石の話をしている間に、彼らはとっくにその先へ行っている。
何より驚いたのは、勉強熱心なマインドだ。遊びに来ているのに、遊びで終わらせない。知りたい、確かめたい、理解したい。そのエネルギーが、常に全開だった。『これはアニキも見習います。』本気でそう思った瞬間だった。
大人も子供も、全員本気。

もちろん主役は中学生だけじゃない。一緒に歩いてくれた大人のお二人も、終始楽しそうに、そして真剣に石造りの歴史へ耳を傾けてくれた。家族4人、それぞれの温度で、それぞれにアンコールワットを楽しむ。ガイドとしてこれほど嬉しい光景はない。
暑い日差しの中、水を片手に歩き回ったアニキ。写真の中の自分、汗だくで少々恥ずかしい格好ではあるが、これもまた現場の記録。飾らない、リアルなガイド現場である。
楽しい楽しいガイドでした。
正直、この一言に尽きる。とにかく楽しかった。子供たちの好奇心に触発されて、アニキ自身もいつも以上に喋りまくった気がする。ガイドという仕事は、案内する側が一番学ばせてもらう仕事なのかもしれない。今回、それを強く実感した。
『受け取ったものを、渡す。』アニキがガイドとして大切にしていることだが、今回は逆に、たくさんのものを受け取らせてもらったツアーだった。あの二人の中学生、この先どんな大人になるのか。アニキ、勝手ながら気になって仕方がない。
アニキ、まだまだ加速する。

最強の家族、最高の中学生、そして誰よりも目立ってしまった一枚の写真。シェムリアップの空の下、また一つ忘れられない思い出が刻まれた。次はどんなお客様との出会いが待っているのか。乞うご期待!
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